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いちばんふるくて いちばんあたらしいウーフの絵本

更新日:2022年11月2日


ポプラ社から10月13日に刊行される神沢利子さんの最新刊をお送りいただきました。じつは、当研究会がかかわっているのです。


この「くまの子ウーフのたからもの」は、1968年に雑誌「主婦の友」に発表された3篇の「くまの子ウー」のお話のひとつ。2019年7月に研究会の会報創刊号の特集「くまの子ウーフ誕生50年<その1>『くまの子ウーフ』はこうして生まれた」で、「発見! 幻のウーフ」として、雑誌掲載時には主人公はウーフではなく「ウー」だったこと、挿絵は井上洋介さんではなく長新太さんだったことを紹介しました。


そして、掲載の3篇のうち、この「くまの子ウーフのたからもの」は、未刊行の作品でした(他の2篇は単行本の『くまの子ウーフ』に「さかなには なぜしたがない」「おっことさないもの なんだ?」の章として収録されています)。


この「発見」がきっかけになって、2016年に亡くなった井上洋介さんに代わり、広瀬弦さんの絵による新たなウーフの絵本が誕生することになったのです。巻末の神沢利子さんの「刊行によせて」に、「作者の私がすっかり忘れていた未刊行の作品があることを、三鷹市の神沢利子研究会のメンバーが見つけてくださいました」と書いていただき、たいへん光栄でびっくりしました。なんだか本格的な研究会のようで恐縮します。


「いちばんふるくて いちばんあたらしい」という帯のキャッチコピーは、本当にその通りですね。半世紀以上前のこの作品のウーフは、新たに「ストーリー性に寄りかからないもの」「日常性の中から驚きを発見していくこと、詩のように短いことばでものの本質に迫ること」をめざして書き始めた神沢さんの模索の原点にある生まれたてのウーフ。広瀬弦さんの絵で、「いちばんふるくて いちばんあたらしい」、生まれたてのウーフと出会えることになりました。

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